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オルタナティブにいきたい。

取り留めのないことを取り留めなく書き留めるブログ

たとえ見えなくても、こんなふうに美しいって、僕はちゃんと知ってます

 橋本紡『流れ星が消えないうちに』、渡航『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている⑩』、読み終わりました。連続で青春モノに当てられて今自分の年齢を受け入れられない。大人になんてなりたくな・・・すいません嘘です。

 感想書いていきます。詳しいストーリーは書きませんけど所々触れると思いますので、ネタバレを気にする方はご注意を

 

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

 

 

 映画化するのは知ってましたけど、公開はもう来月なんですね。買ってから積んでいていざ読み始めたらなんとまぁタイムリーな。

 物語はいたってシンプル。恋人の加持を亡くした奈緒子と、その加持と親友だった巧が新たに恋人同士になるも、互いに大事な存在であった加持を忘れられずにいる。二人の視点での加持という人物の語られ方から見ても、その存在の大きさがひしひしと伝わってくる。

 一番印象に残っているのは、高校生の時にお互い良く知りもしなかった巧と加持があるきっかけから仲良くなるシーン。そこで加持が奈緒子に告白しようと考えていることを知り、それを手助けすると宣言する巧。その手助けが功を奏し、加持と奈緒子は恋人同士になり、巧はそれを大事そうに眺めている。巧にとってこの二人の存在が、関係が、とても大切なものになっていく過程や、そのために起こした行動は、たとえその時の主役が自分でなくても二人の幸せを切に願った純粋な姿に思えて仕方ない。

 ありきたりだけど、「こんな青春送りたかったな」と思う時は大体、誰かに想いを寄せてそれが叶って、一緒に下校したりとか、自分が恋愛をする立場にいたかったという気持ちだったけど、この『流れ星が消えないうちに』では「青春のうちにこんな純粋で綺麗なものと出会いたかったな」という似て非なる思いを抱く。いやほんと、俺だってずっと眺めていたい。エレウテリア許せ。

 そして奈緒子と巧が加持の存在を確かに感じながら出した答えは、ストーリー性あふれるものではないかもしれない。それどころかこの話は決して劇的なものではない。ただありふれた日常の中に、ほんのわずかに特別な出来事が起こり、それに対して思い悩みながら、彼らなりの答えを見つけていく。その中で人とのつながりというものをまじりっけなく考えさせてくれる。劇的でなくても大好きです。

  

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。10 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。10 (ガガガ文庫)

 

 

 9巻までのギクシャクした感じも治まり、今までの奉仕部が帰ってきた印象も受けるこの10巻では、周囲の期待に完璧に答える「みんなの葉山隼人」の文理選択をめぐるストーリーとなっている。

 葉山と同じグループで女子のトップに君臨する三浦の切実な依頼により、葉山が理系、文系のどちらを選択するのかを調べる大枠の話の中で、周りの選択も参考に葉山の選択を推測していく比企ヶ谷だが、そのなかでここまで登場したキャラクターの進路にも触れており、幅広く描かれていてそちらも楽しめた。

 それにしても高校生がもう10年近く前になるのか・・・今でさえ何をすべきかなんてわかってないもんな俺。この頃が一つの重大な岐路だったのかもしれぬな。そんな遅すぎる後悔が生まれながらなんとか読み切った。

 

 こたつの中で稼ぎたい。